No11「4月から教壇にたつあなたへ」 最初のゴール 黄金の3日間⑤
大袈裟な話をしますね。
シャープペンを持ってきてもよいかどうかは、学校種、地域等によって対応が違うかもしれません。
ですので、一概には言えませんが。
前回の記事のように、シャープを持ってきてもいいと担任が独断で判断し、だめだということがわかり、それを子どもたちに伝えなくてはいけないとなったとします。
もし、子供に「いいと言ったじゃん。」と言われたら、教師と子供の関係に傷がつきます。
もし、親から「いいと言っていたのに、どうしてだめになったんですか?」なんてクレームが来たら、不信につながります、
シャープペンについて特に決まりがなく、みなさんの判断で「よい」となったとしても。
シャープペンで様々なトラブルが生じます。
シャープの芯が折れる音は集中力の妨げになります。
ある子がシャープが壊れたと担任に申し出て、担任は壊れたシャープペンを直そうとする。
直らなかったら、その子はなんと思うのでしょう。
一人直したら「あ、先生は壊れたら直してくれるんだ」と思う。
一見、子ども思いの行動に見えます。
優しい先生に感じます。
それをわかった子どもたちが次々と壊れたシャープを直して欲しいと持ってくると。
担任としては結構なストレスになります。
あの子は直ったのに、私のは直らない。
それは、仕方のないことだと思うことが普通ですが。
そうならない場合があります。
途中で「もう先生は直しません。」なんて言ったら、子どもたちはどう思うでしょう?
学校内で友達にシャープの芯をあげたということで、ものの貸し借りに関わる指導にブレが出るかもしれません。
「先生、〇〇くんが今までシャープの芯を5本もあげたのに、ぼくが1本欲しいと言ったら、くれないんだよ。」と言いに来る児童が出るかもしれません。
真面目な子が間違ってシャープペンシルを持ってきたことに気づいた担任は、「明日は持ってこないんだよ」という。
同様にやんちゃな子が間違ってシャープペンシルを持ってきたことに気づいた担任は、真面目なこと違う対応をしてしまうかもしれません。
その子の見た目や、性格で指導がバラバラになるかもしれません。
やんちゃな子、問題児だったからシャープペンシルを取り上げるかもしれません。
やんちゃな子が「えこひいきだ」なんて言ったら、どうなるでしょう?
シャープペンシルは鉛筆よりも高価なものが多いですから、隠してしまったり、盗んでしまったりするかもしれません。
大袈裟な話を羅列してみましたが、本当に起きてしまうかもしれせん。
現にいくつかは実際に起きたことだと耳にしてます。
結局、持ってこさせなければこんなことは起きません。
そういうことを乗り越えるためにシャープペンを持ってこさせる先生がいるかもしれません。
ですが、そんな先生に出会ったことはありません。
次号に続きます。